毎年3月、春になると、
陸上競技マガジンから「記録集計号」という、
昨年一年間の記録を集計した別冊が発売されます。

今年も先日発売されたので、
早速手にとってみました。

私が治療者という立場で関わってきた
中学生や高校生達の名前をちらほらと見つけ、
これは本当に治療者冥利に尽きると言うか、
とっても嬉しいことでした。

彼らに対して私が言うこととして、
「怪我の功名」と言って
怪我をすることは決して悪いことではない。

怪我がきっかけで強くなることもできるんじゃないか、
だから怪我の状態から、
マイナスからゼロに戻すだけではなくて
更なるプラスの上積みをすることができたら
怪我をしたおかげで強くなったって言える時が必ずくるだろう。

そういう話をちょこちょこさせてもらってるんだけど
本当にそれを信じて、
取り入れてやってくれた子たちが
結果を出してくれるということが
本当にとっても嬉しく思います。

そもそも何故そこを痛めるのかっていう
根本原因みたいなところを見つめていくことで、
怪我をしない体になるだけじゃなく
怪我をする前よりもより強くより速く、
一段も二段も高いステージに上がっていけるんじゃないかなと思います。

ちなみにこの記録集計号だけれども
実は後ろの方に、
年代別の「韋駄天ランキング」といって
年齢別に、一歳刻みで100 Mのタイム、
上位100番目までが発表されています。

昨年に引き続き、
自分の名を見つけることが出来て、
これもまた嬉しいこと。

上位を見上げれば
ちらほらと友人知人の名前もあって、
まだまだ自分も強くなりたいな速くなりたいなという風に感じるところ。

いま自分自身を振り返ってみると
昨年は夏場から自分のための時間を確保できるように
トレーニングにちょっとでも取り組めるようにと
いろいろ自分なりに工夫はしたんだけど。

秋のシーズンに、台風の影響なんかもあって
レースに出場できなかったのが残念でした。

他人のためは自分のためになる、
自分のためが人のためになる。

そんな風な言い方をするけど
本当に、人のためにと思ってやってきたことが自分のためになるというのも
嬉しいことだなあと思います。

またもう一つは、
自分自身が四十歳代の後半という年齢にもなって
まだまだ自分を変えていけるということ。

これがやっぱり楽しみです。

僕自身が走ることの意味としては、
「走る実験室」と呼んでいて、
動作なんかも自分自身でまず確認ができるということ。

あと、30年前の現役の頃と比べて考えてみて、
トレーニング理論みたいなことも時代とともに変わっていくこともあるし
ずっとずっと変わってないこともあったり、
その変わることと変わらないことのバランスなんかも
頭で考えた知識としてではなく
自分の体を通して体験してるということ。

そこにまた面白いことや楽しさがありますね

そして、そういう体験を積み重ねていくことで、
未来は自分で変えていけるということ。

これを信じることができるし、
それを確かめられていく。

すると、過去を振り返ったときに
過去の事実そのものは変えられないけど、
その事実に対しての自分なりの解釈は変わってくる。

とどのつまり、
すべては自分次第なんだということに気づける。

ささやかな楽しみだけど、
出来る限り、続けていきたいものです。