「なにをやってる人なんですか?」
そう尋ねられることがあります。
メインは治療家、ときどきセミナー講師、そしてファシリテーター。
こんなところでしょうか。
こう言うと、
「あぁ、インストラクターなんですね」
と言われる。
いえ、インストラクターではありません。
ファシリテーターです。
一般的には、ファシリテーターというと、
会議やミーティング、ワークショップなどの進行役、
議論をスムーズに促す人、みたいな意味合いで使われますね。
もちろん、そういう“調整役”的な立場を依頼されることもあるんだけどね。
だけどそれ以上に、
セミナーやワークショップにおいても、
インストラクターではなく、
ファシリテーターでいたいと考えているわけ。
セミナーでも、facilitation色を心がけているのです。
では、どんなことを心がけているのか?
それを、これから数回にわたって解説していきたいと思います。
名付けて、
圭流ファシリテーションのツボ。
facilitationとは、筋道をつけ気づきを促すこと。
今回は、気づきを促すことについて。
facilitationにおいて重要なのは、
単に、議論を促すのではなく、
それぞれの考えを深めていく中で、
自分なりの“気づき”を得ていくこと。
自分で話してるうちに、
どんどん考えが拡がって(深まって)いって、
「自分でも、なんでこんなん話してんのやろ??」
ってなった経験はないですか?
話しながら考えていくうちに、
普段よりも、もう一段解思考が深まるんですね。
人から押し付けられたものではなく、
自分の中から出てきたアイデアに、出逢う。
そんな感じ。
気づきを促すというのは、そういうこと。
それは、学びの過程においても同じことで、
事細かにやり方を教えてもらうというよりは、
大まかなところだけ教えてもらっておいて、
試行錯誤するうちに、
自分なりのやり方に、出逢うのです。
そしたらね、忘れないの。
ちょっとやそっとのことでは。
逆に言えば、
ものすごくしっかりと教えてもらった通りにできるようになり、
自分でもできた気になっている。
最後の、復習テストなんかでも、そこそこできてる。
なのに、次の日になったら、
半分以上忘れてしまっていた。
そんな経験、あるかもね。
それは、指示された通りにできたのであって、
自分の中では、なにも気づいてはいないということになる。
これが、instruction。
これでは、本当に学んだとは言い難い。
気づきを促すために、
どんな演出をするか。
人前に立つ人は、そういうところを意識してみることで、
あなたらしい「場」が形成されると思いますよ。
instructionとは、手順を指示し教えること、
facilitationとは、筋道をつけ気づきを促すこと。
instruction と facilitation の違い。
第1回目は、気づきを促すことについてでした。