『諦める』の次は、『逃げる』ときたか・・・。

どちらもマイナスな意味に使われがちな言葉なんだけども、
本当のところは、自分の人生なんだから自分で責任を持つということ。

為末さんの前作『諦める力』に続く、第二弾。

『逃げる自由 〈諦める力2〉』
為末大
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これもまた、今年読んだ本のなかでは、
強く印象に残っている。

面白かったのは「しょうがない」に対しての考察。

「しょうがない」とは、諦めの言葉。
もうどうしようもなくて、決して納得がいったわけでもなくても、
自分に踏ん切りをつけるときの言葉なのだという。

————

「しょうがない」が多い人生は、ダメな人生かもしれないが、本人には深刻な悩みがない。
なにしろしょうがないと言って流してしまうのだから溜まっているものがない。
阿呆に見えるかもしれないが、少なくとも「今」を生きている。
・・・(中略)・・・
「しょうがない」の真髄は、執着しないことだ。
執着とは「滞り」である。

(P.46)
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成長する人は記憶の編集がうまい。
人生においての学びは、起きた出来事を抽象化し、とらえ直すということで行われると思う。

(P.80)
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為末大さんの前作『諦める力』後に寄せられた質問に答えるかたちで進んでいく。

その合間にある解説のようなページが、また深い。

後半には、みうらじゅんさんと「意味を求めない生き方」対談。

テンポよく進んでいくので、ページを捲る手が止まりません。

読み終えたときの、率直な感想を一言でと言われたら、
「やっぱり、この人、ヘンタイやったんか」としか言えません(笑)

僕の心に最も響いた箇所を引用します。
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現状から考える未来と、未来から考える現状は少し違っていて、どちらを選ぶかはその人次第だと思う。
ただ一つだけ言えるのは、あなたはあなた自身の本当の能力をまだ知らないということだ。

(P.123)
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第二弾
『逃げる自由 〈諦める力2〉』
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前書
『諦める力 〈勝てないのは努力が足りないからじゃない〉』http://amzn.to/2fDKhWC
為末 大
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